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モロゾフ株式会社 経営統括本部 人事総務部長  藤本義久

モロゾフ株式会社 経営統括本部 人事総務部長  藤本義久

モロゾフ株式会社 経営統括本部 人事総務部長  藤本義久

優秀な女性たちが
出産や育児を理由に辞めていく。
それは、会社の財産を
捨てていることに等しい。

モロゾフ株式会社
経営統括本部 人事総務部長 藤本義久
大学卒業後、モロゾフに入社。当時はまだ目新しいとされていた、業務システム開発に文系ながら参加。SEとして活躍する。その後、経営企画部や営業部門の管理職を歴任。現在、経営統括本部、人事総務部長として辣腕を振るう。

ナレッジポイント

  • 社員目線のフレキシブルなキャリアパスの構築とシンプルな運用の継続
  • 離職によるスキルやノウハウの消失を抑え、教育など人事コスト削減
  • 制度の定着にこだわり、風土をかえることでイノベーションを起こす

制度の特徴

ショートタイム

パートから社員へ、社員からショートタイム社員へ
柔軟な働き方が、離職率を抑え、
パフォーマンスを向上させる

当社で働くパートはすべて、社員登用試験を受けることができます。毎年5〜6名、この制度を使いキャリアアップしています。社員登用後は、1年タームでフルタイム社員、ショートタイム社員の選択が可能。それぞれのワークライフバランスに対応することで社員登用へのモチベーションを喚起。社員になってからも、ライフスタイルの変化に合わせ何度でも制限無く、フルタイム社員とショートタイム社員を行き来できることで人材の定着を推進しています。また、ショートタイム社員の申請に対し、会社から一切の理由を問わないことも特徴です。ひとつでも制限があると使う側は申請しづらい、上司は承認しづらい。真に利用される制度にするためにシンプルなカタチをとっています。社員にならないパートの産休、育休制度も整っており、毎年10名程度が産休を取得。本人が望めば、業務軽減措置も行っています。妊婦用の制服も用意しました。制度がどこまで直接的に影響しているかは計れませんが、制度導入後、離職率が約10%低減しています。結果、高い人的資産を得ることができました。 ショートタイム

制度導入の背景

人をコスト扱いし、カットすることは
結果として、はるかに大きなコストを生み出す

人をコスト扱いし、カットすることは
結果として、はるかに大きなコストを生み出す

2005年、当社では優秀なパート女性が出産や育児で退職する事態が問題視されていました。事業特性上、パート女性の活躍は重要なファクターです。中長期的な目線で人事戦略を描くことになり、パートの社員登用制度が検討されました。議論の中で社員登用後のショートタイム勤務という発想が生まれ、パートのための制度と、全社員の制度の2軸で運用開始。ところが、導入翌年の2008年にリーマンショックが起こりました。当時、経営企画部にいた私は人件費の削減を提案しました。しかし、経営陣は「見えないコストを見る」ことを重視しました。確かに、人件費削減後、再度、新人を採用しベテランに育てる過程を考えると大きなコストが発生します。高いパフォーマンスを持つ人を失うことで、業務効率も低下します。人件費削減という簡単な手法ではなく、商品開発や業務の効率化を図る道を選びました。難しい改革に取り組むからこそ、今後の組織強化につながると考えたからです。厳しい時代を乗り越えた今、人という財産は残し、無駄だけを捨てた会社になることができたと思います。

今後の展望

導入当初は、制度によってシフトを組むのが難しくなった、という声も聞きました。しかし、制度を運用するために、今まで以上に助け合うようになりました。パートから役職に就いた人もいます。制度によって新たな風土が生まれ組織が活性化しているのを実感しています。この先、当社では定年を迎える社員と、若手・中堅社員の数のバランスが悪くなってきます。そんな中でパートの社員登用や、永続勤務者の価値は増します。性別も一層問わないようになるでしょう。今後、この制度は女性活用という括りで扱われるものではなく、雇用全体を支える制度として有効な手だてになるのではないかと期待しています。

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